須崎−安和

 新荘側(高知側)の入口は、セメント工場の入口を過ぎて少し走り、ダンロッ
プの看板のすぐ手前。右手に上っていく狭い道がある。こちら側の入口は右カ
ーブの途中で少し分かりにくいかもしれない。通り過ぎてしまったら、反対側の
入口(「ドライブインみち潮」のあるところ)から入るといい。

  鬱蒼とした山林の中の薄暗い道を進んでいくと、急に視界が開ける。東には野
見湾とともにいくつかの島々、西には青木崎、双名島(夫婦岩)をはじめとした
いくつもの半島、崎──いずれも美しいリアス式海岸が望める。曇っているのが
残念だが、晴れた日にもう1度来てみたい。

 少し走ると土砂崩れの跡。道路の右側3分の1に
土砂が積もっているが、あまり大した量ではない。車高が高い車ならちょっと危
ないかもしれないが、スカイラインなら十分大丈夫だろうとふんで、
徐行して無事通過。


 あとは下り坂。やがて現在の新道にぶつかる。
少し走るとトンネル直前に左手に入る道がある。
入ってすぐ、塀の高い洋風の大きな別荘らしき建物がある。
典型的な日本の田舎道を走っていて、いきなりこんな建物に出くわすと
驚いてしまう。しかも高知で。

(後日調べてみると、回転式展望レストランの跡らしい。
私が幼少の頃はまだ営業していたと聞く。)

 なだらかな坂道を上ってはまた下りていくと安和の街に入る。
家並みの中を抜けると現在の国道56号に合流する。

 ここは晴れた日にでもぜひ通ってみてほしいところ。
横浪スカイラインよりも眺望は素晴らしいと思う。
全線舗装されているし、R439を走るつもりで行けば、
狭いというだけで大して悪い道ではない。

「旧道を往く」表紙